人事異動が違法になる!?①

今回は人事異動にまつわるトラブルのお話

企業の人事担当者の方必見です





とある企業の人事異動にまつわる裁判のお話

本件は最高裁まで争われた事例です







その内容は

頻繁に転勤を伴うA社の営業担当に新卒で採用され、約8年間、大阪近辺で勤務していたXさんが

神戸から広島への転勤を家庭の事情を理由に拒否し、続いて名古屋営業所への転勤にも応じなかったため

A社は就業規則所定の懲戒事由に該当するとしてXさんを懲戒解雇したところ

Xさんは転勤命令と懲戒解雇の無効を主張して提訴したというもの






Xさん側の主張は

・70歳を超える母親と同居しており転勤は困難

・妻は保育所の立ち上げメンバーとしての仕事を行い転勤は困難

・2歳の子供がいるため転勤は困難

上記の家庭の事情のため転勤を拒否したというもの






A社側の主張は

・労働協約及び就業規則には、業務上の都合により従業員に転勤を命ずることができる旨の定めがあること

・現に全国に十数か所の営業所等を置き、その間において従業員、特に営業担当者の転勤を頻繁に行っていること

・営業担当者として入社した際、労働契約の成立時、勤務地を大阪に限定する旨の合意はなされなかったこと

・A社として広島営業所のテコ入れが急務であること

・広島への転勤を断られた際、名古屋営業所の人員を広島に転勤させ、玉突きで名古屋への転勤を願い出たがそれも断られたこと

上記の内容をもって、懲戒解雇の処分は妥当だとの主張を行いました






この事例の注目すべき点は

地裁、高裁で敗訴した会社側が

最高裁で逆転勝訴したということ







なにがポイントとなりこのような結果になったのでしょうか?

それを知ることで、人事異動の違法性と正当性を知ることが出来ます

そのポイントのお話は次回



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です